ニューヨーク生活1
Friday, February 29th, 2008もう何度ともなくニューヨークと日本を行き来しているせいか、当時の記憶があやしいのですが、確かあの出発は関西国際空港からだったと思います。
あの出発とは観光ではなく、ニューヨークに住むための最初の出発です。
それは1999年秋、ニューヨークまでのチケットが格安だった大韓航空に乗り、ソウル経由でニューヨークのJFK空港に向かったのでした。
機内はかなり混雑していて、ソウルからの乗客は大半が韓国人でした。老若男女入り交じり、機内はハングル語が飛び交い”韓国”そのもので、久しぶりにこんな賑やかな国際線に乗りました。
その時はなぜこんなに韓国からニューヨークに行く人が多いのか理解できなかったのですが、後々分ったことなのですがニューヨークには沢山の韓国の人が住んでおります。デリやスーパーマーケット、クリーニング屋などは、韓国人の経営者が多く、クイーンズ地区にはフラッシングという大きな韓国人街もあります。
約12時間のフライトを終え、現地の夕方に飛行機は目的地のJFK空港に到着。
僕は入国審査を済ませた後、一目散にタクシーに乗り込み最初の滞在先予定のクイーンズ地区にあるフォレストヒルズに向かいました。
タクシーの車窓から見える風景はテレビの旅番組でも見ているかのように現実感のないもので、なぜ自分がここにいるのか、そんなとりとめのないことを考えていたと思います。
外の風景と車窓に映る自分の顔にどうしても違和感を感じ、これから始まるであろうニューヨークでの生活を思うと、いったい本当にやっていけるのであろうかという暗澹たる気持ちで憂鬱になっていました。
タクシーはかなり道に迷って目的地に到着したようでした。
降り際にチップが少なかったのか、ドライバーは僕の荷物を放り投げるように地面に置き、無愛想に僕を一瞥し、それから急発進して行ってしまいました。
ニューヨーク、最初の滞在先はニューヨーク市郊外のクイーンズ地区フォレストヒルズにありますタウンハウス。
チャイニーズのオーナーで、日本人にしか貸さないと聞きました。
日本から予約した部屋は、一ヵ月間だけという契約でサブレットとして借りていまして、ちなみに家賃は一月$400。
その部屋は地下にあり、部屋に入ったとたんにかび臭い匂いがしたのを覚えています。
すでに日は暮れていて、真っ暗な部屋の真ん中にスーツケースとリュックを一つづつ置いてしばらく呆然としていました。日本から持ってきた荷物はこれが全てです。
なんとも言えない寂しさといいましょうか、感情が込み上げてきたのでした。
つづく。

